ジョッキー 自己管理とトレーニング
華やかに馬を操るジョッキーは、常に体重と戦っています。指定された体重をクリアしなければならないジョッキーにとって、減量は極めて大切な自己管理の1つです。競馬のレースでは、レースごとに負担重量が決められており、これが減量の理由になっています。負担重量とは騎手の体重と馬具を合わせたもので、出走馬が背負うことになる重さのことです。ジョッキーはこの負担重量に合わせた体重のコントロールが必要となります。ジョッキーは毎週末レースに出場するため、言い換えれば現役生活中は常に体重コントロールをしなければなりません。体重コントロールが必要という点でしばしばボクサーと比較されますが、試合に向けて大きく体重を落とすことになるボクサーとはまた違った厳しさを背負っていると言えるでしょう。
一見するとただ馬に乗っているだけに見えるジョッキーですが、実は非常に体力を使う仕事でもあります。馬に乗ると体が大きく揺れるため、美しい乗馬姿勢を維持するには持久力はもちろん、柔軟性も大切になるためです。バランス感覚とバネを鍛えることも重要で、重心がずれないジョッキーは馬に重さを感じさせません。レースを勝ち抜くために、彼らはみなトレーニングをこなして体を鍛えているのです。ジョッキーの主なトレーニング内容は、ランニングや体幹トレーニング、柔軟です。ランニングは体力と持久力を養うのに最適です。無駄な脂肪をそぎ落とす効果も期待できます。体幹トレーニングはバランス感覚を養い、乗馬中の体のブレを予防する効果があります。柔軟やストレッチで体を柔らかく保つことも、馬への負担を軽減させるためには欠かせません。柔らかい体は落馬の危険から身を守ることにも役立ちます。
華やかな表舞台は、ジョッキーたちの弛まぬ自己管理とトレーニングによって成り立っていると言ってもいいでしょう。